インフラエンジニアとは。現役エンジニアの声から仕事内容を徹底解説します。

インフラエンジニアとは、どのような職業でしょうか。

エンジニア(engineer)と呼ばれる技術職の中でも、ITに関わりがある職業である・・・というイメージはわきやすいと思います。

ただ、実際にどのような仕事をしているかどうか、どのような人が向いているのか、知らない人も多いのではないでしょうか。

実は、インフラエンジニアと一言でいっても複数の種類があり、それぞれの仕事内容も多岐にわたります。

今回は、インフラエンジニアとは何かについて解説した後、実際にどのような仕事をするのかについて、弊社の現役エンジニアの声を紹介します。

インフラエンジニアとは

インフラとは

そもそも、インフラとは何でしょうか。

インフラとは、インフラストラクチャー(infrastructure)の略称で、人々の日常を支える基盤のことを指します。

たとえば、公共施設、ガス・水道、道路・線路、電話・電気などは、私たちの生活を成り立たせるうえで重要な役割を担っていますよね。

ITの分野におけるインフラには、

・コンピューターやスマホの通信に利用されるネットワーク

・情報の保管・受け渡し・加工を行うサーバー

が挙げられます。

IT分野のインフラを他のインフラと区別して、「ITインフラ」と呼ぶこともあります。


インフラエンジニアとは

インフラエンジニア(IT infrastructure engineer)とは、ITインフラを設計・構築・運用・保守する技術者のことです。

具体例を挙げて説明します。

普段の生活で家族や友人とメッセージのやり取りをする際に、LINEを利用することも多いですよね。

LINEでメッセージのやり取りができるようにするためには、次の条件を満たす必要があります。

・LINEで送信されたメッセージや画像が、LINEのサーバーに保管されている

・LINEのサーバーがネットワークにつながっている

もしLINEのサーバーやネットワークが適切に整備されていなければ、私たちの送信したメッセージがLINEのサーバーに届くことはなく、家族や友人に共有されることもありません。

ITサービスの運営に携わる人として想像しやすいのは、サービスの画面やWebページを作成しているシステムエンジニアやプログラマーかもしれません。

しかし、インフラエンジニアがWebページの置き場所であるサーバーや、Webページに到達するためのネットワークを構築しなければ、私たちがサービスを利用することはできません。

インフラエンジニアは、サービスの規模感や通信量を予測し、適切な基盤を作り出す仕事で、ITサービスの運営に必要不可欠な存在であると言えるでしょう。


システムエンジニア(SE)との違い

IT業界には、システムエンジニア(system engineer)という職種もあります。

インフラエンジニアとはどのような違いがあるのかを確認しましょう。

システムエンジニアは、ITサービスのソフトウェアやアプリケーションといったシステム全般の開発を行う職業です。

システムエンジニアとインフラエンジニアとの関係は、システムエンジニアが開発・運用するシステムを、インフラエンジニアが構築する基盤上で動かすものであると覚えておきましょう。


インフラエンジニアの将来性

IT業界で様々な技術革新が進められる中で、インフラエンジニアへの転身を決意できるほどの将来性はあるのでしょうか。

結論、「インフラエンジニアの需要は今後も高い状態が続く」と予想されます。

その理由は、次の2点です。

ITインフラの需要は今後も高い状態で維持される

今後ますますクラウドサービスがの利用が拡大したとしても、全ての情報システムをクラウドに完全移行できるわけではありません。

オンプレミスと呼ばれる、情報システムを内部に設置する形態と、クラウドを併用するケースがほとんどであると予想されます。

そのため、ITインフラの構築を引き受けるインフラエンジニアの需要は、引き続き高い状態が続くでしょう。

インフラエンジニアの持つインフラの知識は、今後も必要とされる

インフラエンジニアとしての強みは、次のようなものが挙げられます。

・稼働中のシステム・ネットワークに異常がないかを監視できる

・ITインフラの構築・保守・運用を行える

このようなITインフラの知識は、クラウドが普及しても必要とされ続けるでしょう。

したがって、インフラエンジニアとしての価値がなくなることはないと考えられます。

インフラエンジニアの種類

インフラエンジニアは、専門によって3つの職種に分類することができます。

インフラエンジニアの種類と、各職種の役割について解説します。


サーバーエンジニアとは

サーバーエンジニア(server engineer)は、コンピューターシステムを運用するサーバーを担当するエンジニアです。

サーバーとは、データを保管するためのデータベースサーバー、Webページを表示するためのWebサーバーなど、さまざまな種類があります。

サーバーエンジニアの主な役割は、サーバーの設計・構築・運用・保守です。

また、企業によってはデータセンターなどでサーバーの設置や配線作業を実施することもあります。

後述するネットワ-クエンジニアと似ていますが、「サーバーを担当するのがサーバーエンジニア」で、「ネットワーク機器を担当するのがネットワークエンジニアである」というポイントを覚えておきましょう。


ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニア(network engineer)は、ネットワーク機器を担当するエンジニアです。

ネットワークは、サーバーと端末の間や、サーバー同士をつなぐ経路のことです。

ネットワークエンジニアの役割は、ネットワークの設計・構築・運用・保守です。

主に、ルーター、ファイアウォールといった、ネットワーク機器を扱います。


セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニア(security engineer)は、情報セキュリティを担当するエンジニアです。

サーバーをサイバー攻撃などの悪意のある通信から保護するため、セキュリティを意識した設計・構築・運用・保守を行います。

常に最新の情報を収集してサーバーへの攻撃を未然に防ぐとともに、万が一サーバーが攻撃された場合は被害を最小限に抑えるための対応も実施します。


現役インフラエンジニアの仕事内容

これまで、インフラエンジニアはシステムを安全に稼働させるために必要不可欠な存在で、役割によって職種が分かれているということを見てきました。

実際にインフラエンジニアへの転身を考える上では、具体的な仕事内容や働き方を知っておきたいですよね。

インフラエンジニア育成に特化したオンラインスクール「ササエル」の運営会社は、アシストアップ株式会社です。

アシストアップは、15年以上に渡って「Winserver」というホスティングサービスを運営してきました。

ここからは、アシストアップの現役エンジニア陣から見た、インフラエンジニアの業務内容についてお伝えします。


Winserverとは

業務への理解を深めるため、まずWinserverについて簡単に見ていきましょう。

Winserverとは、アシストアップ株式会社が運営する、Windows Serverに特化したレンタルサーバーのことです。

VPS(仮想専用サーバー)や、仮想デスクトップ、共用サーバーや専用サーバーなど、運用規模や用途に合わせて必要なサーバーを借りることができます。

Winserverについてはこちら


業務内容

Winserverは自社サービスのため、サーバーやネットワークに一気通貫して関わることができます。

エンジニア未経験で入社し、アシストアップで経験を積む中で、一人前のエンジニアに成長した人が何人もいます。

上位機器に触れることも多く、エンジニア経験のある人もスキルアップが叶う環境です。

具体的には下記のような業務に携わっています。

・サーバーの構築、管理、保守

・サーバーやネットワーク機器の監視、ログ管理

・ネットワークの設計、構築、管理、保守

・各種問い合わせ対応(メール)

・障害が起きた際の復旧対応(問題の調査・解析・原因の切り分け)

・セキュリティ設定、運用

・PCや各種端末の導入、設定、保守 

など


1日のスケジュール

毎日異なるスケジュールで動いていますが、とある1日のスケジュールを記載します。


 09:00~ 出社、メールチェック・返信

 10:00~ お客様からの問い合わせ対応

 12:00~ 昼食

 13:00~ サーバーの構築・保守

 15:30~ データセンター出向

 17:00~ サーバー・ネットワーク機器の監視、ログ管理

 18:00  退社


お客様からの問い合わせの対応・サーバーの構築作業に加え、月に数回はデータセンターへ出向いて、サーバーの設置や機器の確認を行います。

勤務時間については、日々の運用でトラブルが起きないような体制を敷いているため、障害も少なく、定時退社の日が多いです。

サーバーアップデートのため土日に夜間勤務をすることもありますが、基本的には時間に余裕のある生活ができていますね。


会社の雰囲気

アシストアップは20~30代の社員が中心で、中途で入社する人が多いです。

エンジニア陣は黙々と作業する人も多いですが、わからないことはすぐに質問できるオープンな雰囲気もあります。

集中できる静かさと、コミュニケーションが両立した働きやすい空間であると感じます。


インフラエンジニアに必要な知識

これまで、インフラエンジニアの概要や業務内容について説明してきました。

インフラエンジニアを目指すにあたって必要となる知識には、どのようなものがあるのでしょうか。


クラウドの知識

昨今では、IaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれる、情報システムを構成する仮想サーバーやネットワークなどのITインフラを、インターネット上に構築する形態が増えています。

IaaSにはサーバーを購入する必要がなく安価で手軽に設計できるというメリットがあり、今後も伸びていくと考えられます。

インフラエンジニアとしてこのような状況に対応するためには、クラウドの知識やスキルが必要となります。


仮想化の知識

仮想化の技術も進化しており、最近ではDockerというコンテナ型の仮想環境を作成、配布、実行するプラットフォームの利用も進んでいます。

Dockerの特徴として、アプリ操作をコンテナに分けて実行できること、別のOS上にコンテナを移せること、などが挙げられます。

インフラ構築・変更・移植などの手間を小さくできるため、インフラエンジニアとして仮想化の知識を持っておくことは重要です。


セキュリティの知識

インターネット上での情報のやり取りが盛んになったため、ITインフラを攻撃から保護する重要性が高まっています。

万が一インフラが攻撃を受けた場合、個人情報の流出やサービスが利用できなくなるなどの被害が発生し、顧客からの信頼を失うことになります。

そのような事態を防ぐため、インフラエンジニアはセキュリティに関する知識を身に着け、外部の攻撃からインフラを保護しなければなりません。


インフラエンジニアに必要な知識を学ぶには?

インフラエンジニアを目指すためには、様々な知識を習得する必要があります。

ただ、システムの構築などを学ぶために専用機器を買い揃えるのは、現実的ではありませんよね。

そこで、実際にサーバーなどの機器を触りながら学習できるスクールを検討しましょう。

インフラエンジニアを目指すためのオンラインスクール「ササエル」の「インフラエンジニア 中級コース」では、一人一台のVPS(仮想専用サーバー)を提供します。

サーバーやネットワークの知識を学習することに加え、実際にサーバーを操作してサーバーの操作スキルを習得することができます。

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インフラエンジニアの適正

インフラエンジニアの仕事内容や必要な知識について、イメージできたかと思います。

続いて、インフラエンジニアという職業の向き不向きについて説明します。


インフラエンジニアに向いている人


「より良く」することを追求できる人

インフラエンジニアが扱うのは、基盤というITシステムの土台となるものです。

基盤のトラブルは、そのうえで動いているシステムやサービスにも大きな影響を与えます。

安定稼働のために細かいところまで気を配れる人なら、高パフォーマンスなシステムを構築することができるでしょう。


協調性があり、人とのコミュニケーションが好きな人

インフラエンジニアは、基盤を管理する縁の下の力持ちのようなポジションです。

1つのシステムを運営するためには、様々な部署・職種の人たちと連携して作業する必要があります。

協調性があり、他の人と積極的にコミュニケーションをとりながら仕事を進められる人は活躍のチャンスが広がるでしょう。


新しいことに臆せず挑戦できる人

IT業界は目まぐるしく変化し続ける業界です。

常に最新の知識や流行を学び、実務に活かす努力を怠らない人が求められます。


インフラエンジニアに向いていない人


コツコツと積み上げるのが苦手な人

インフラエンジニアは、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアなど、職種によって覚えるべき内容が異なります。

ただ、どの職種であっても、自分の知識をコツコツ積み上げてスキルアップし続ける必要があります。


未経験からインフラエンジニアを目指すなら「ササエル」


ササエル

これまで、インフラエンジニアとはどのような仕事かを説明しました。

インフラエンジニアの需要は安定しているものの、インフラエンジニアとして活躍するためには、インフラやITについての幅広い知識が必要です。

オンラインスクール「ササエル」は、インフラエンジニアの育成に特化しています。

ササエルの運営会社アシストアップは、「Winserver」というホスティングサービス事業を運営してきました。

15年以上のサービス運営の中で、Windows OSにおいて業界最大級のシェアを獲得しています。

この度、社内で培ってきたインフラエンジニアを育成するためのノウハウを基に、カリキュラムを作成し、オンラインスクールを開講しました。

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初級コース

「インフラエンジニア 初級コースは、IT業界未経験の方、専門知識に不安がある方が、インフラエンジニアになるための基礎知識を学ぶコースです。

クラウドから始まり、ネットワークの仕組み、サーバー、OS、セキュリティ、運用保守、仮想化などを詳しく解説しています。

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中級コース

「インフラエンジニア 中級コース」は、実践レベルの知識に加え、サーバーの操作スキルを学ぶコースです。

WindowsとLinuxの違い、FTPやDNS、SSLやWAFについて、WEBサーバーの構築、ポートの設定、ネットワーク機器についてなど、動画で説明を見ながら仮想サーバー内で実操作を行います。

中級コースでは1人1台、VPS(仮想専用サーバー)を無料で提供します。

映像を見ながら実際にサーバーを操作することができるため、実践レベルの操作スキル修得に繋がります。

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上級コース

「インフラエンジニア 上級コース」は、即戦力のインフラエンジニアを目指すためのより高度な知識を学ぶコースです。

OSのインストール、WindowsUpdate、リモート接続の設定、データベースサーバー、DNSサーバーの構築、CMSの設定、サーバーのリソースやログの確認方法、仮想基盤・仮想ネットワークの構築、Active Directoryについてなど、動画で説明を見ながら仮想サーバー内で実操作を行います。

中級コースと同様に、1人1台、VPS(仮想専用サーバー)を無料で提供します。

上級コースの詳細とカリキュラムついてはこちら


まとめ

インフラエンジニアはITシステムの基盤を支える仕事であり、インターネット上のシステムやサービスを運営するために必要不可欠な存在です。

求人需要も安定しており、未経験からインフラエンジニアを目指すことも十分可能であると言えます。

インフラエンジニアは、役割によってサーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアの3つにわけられます。

インフラエンジニアになるためには、専門知識や新技術の知識が必要です。

インフラエンジニアを目指される方は、ササエルで知識を習得し、即戦力のエンジニアとして活躍できるように準備しませんか。


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ササエルTwitter:@sasayell_tech